先手金澤敏明二段の三間飛車に相対するは澤村明則初段の居飛車棒金抑え込みで応戦

金澤敏明二段の56歩に付いていけない澤村明則初段

 

先手三間VS銀重ね?突然の65歩

 

澤村明則初段の68銀が金澤敏明二段の56歩についていけていないように見えた場面。銀を2枚の陣を取らず突然65歩を指す澤村明則初段。これが要因となり試合は惨敗のように見えた。
続いても56歩をしつこく指す金澤敏明二段(参考:金澤敏明二段34歩の狙い)。しかし今度は65銀を対処する澤村明則初段。96飛車で大丈夫とみたのか、直後の86歩が試合の流れを結論付ける結果となった。
この局面ではおそらく77銀を絶えるほかに手は無かったように感じる。無論こういった局面で77銀を打つのはかなりメンタルに堪えるシーンだ。
77銀以下は36飛車から歩を落とし76銀をあてがう狙いで戦局は一旦イーブンに持ち込めたのではないかと思った。それに飛車が動き易い位置にあり振り飛車も満足できていたのだから。

 

突然、65銀と飛車取りでくる理由は、36飛車に交わした打ち手が次の瞬間66歩で銀が落ちるのを見る事になるので、55歩であったとしても34飛車を打てばいい、娯楽将棋レベルの我々ではそう考えてしまうのだが。

 

 

先手三間飛車に相対するは居飛車棒金抑え込みで応戦

 

澤村明則初段の93手目の41金には度肝を抜かれた。
99手目に24馬を逃げられてしまった場面、35金でくるかと思った。だが35金もしくは25金いずれかで打ってくるだろうと思ったのだが、64金を打ったのだった。
この場面は35金を馬を塞いだ後で85金ならどんな展開になっていたかも考えてしまう。
馬を塞いだ後に飛車で落とす。飛車を落とせば、相手陣形は崩れ手薄になるのだから。
澤村明則初段もおそらくそこを狙っていたのだと思う。戦局中85金にも全く反応をしめさない。視界に入っているのだろうが、放置居ているのか、泳がせているのかこれは読めなかった。
85金を打つことが可能であれば先手が優勢となる。だがこの場面はまだまだ予断を許さないどちらが優位に立つか読めない情勢。
105手目にも55飛車→馬にあてがう策がある。
思い返せば93手目41金から全てが始まった。

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