後手金澤敏明二段が得意とする四間飛車穴熊を披露

金澤敏明二段の四間飛車穴熊に後手澤村明則初段は?

 

居飛車に後手角を換え振り飛車で対抗

 

序盤は澤村明則初段の巧みな戦術が功を奏す展開。120手目までは後手澤村明則初段が攻勢に出ていた。47金からの展開も考えられた局面の中で14龍を指した。だが、金澤敏明二段の67香成りが牙を向く。同銀に66歩、同銀で67金を指される。陥落できれば48龍で桂馬を素抜くことのできるシーンだったのだが、抜け目ない金澤敏明二段の采配が光ってしまった澤村明則初段には悔いが残ったであろう場面。

 

後手澤村明則初段の三間相振り飛車

 

25手目は79飛車が来るだろうと思われた。だが意外にも76飛車に向かう金澤敏明二段。思惑があったのか真意は分からないが結果としてこのあたりから後手澤村明則初段の攻勢が続く。79飛車には68玉かと思ったのだが、我々のセオリーなど当てはまらない両者の対戦。68玉には、49成飛車と金を抜くという対応が考えられたので、79飛車が実は成立していたのかもしれない。

 

後手金澤敏明二段が四間飛車穴熊を披露

 

後手金澤敏明二段が四間飛車に居飛車銀冠という形になった。居飛車は囲い方法が多々存在するため振り飛車より可能性が広がるのがメリット。澤村明則初段は68手目の66歩あたりが致命的な敗因となったかもしれない。57成角が飛車狙いだったのだと思われるが、すぐ後に54歩で紐が付いてしまった。68手目66歩打ちが考えられる戦局の流れで56金を落とし91角成に46角を進めて68歩を垂らす筋が一ファンとしては観たかった。飛車を落とせば37角成りを達成し同金なら角で57金など。飛車はうくのだが歩を垂らすことで手を渡すなど。

 

この日の終盤戦、63手目の局面は先手金澤敏明二段の展開だった。
63手目の43銀は流石の打ち手だったが、その後46銀の場面で、52桂成りが分かり易すぎたのかもしれない。72玉なら63飛車成り→46銀で角を落とし71角を奪いにいく。
71玉、53角成同金62飛車成り、そして73龍と金を奪って鮮やかな詰みへ。
先手金澤敏明二段がこの日の最終戦を勝利した。

 

金澤敏明二段最終戦

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