11月に川越で開催された霜月杯から注目の対局カードをハイライト

霜月杯のハイライト記事一覧

霜月親善杯4戦目「遠藤春義VS澤村明憲」

霜月親善杯4戦目「遠藤春義VS澤村明憲」霜月親善杯遠藤春義vs澤村明憲遠藤春義が、相横歩取り角交換型をかなり色々試してきていたらしい。8五飛車型の戦術は難解なのだが、なぜか角交換型の将棋になっていた。際立っては飛車角総交換型という我々外野から観ていても滑稽と思えるレベルの内容であった。以前、羽生名人...

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5月以来の金澤敏明vs山下敏子戦

霜月親善杯2回戦Bブロック「島田良太VS井上靖則」四間飛車党としては、また楽たな若手が台頭してきている。壮絶な玉頭戦に。島田良太の4四銀、すわ鬼手かとばかり完全に思っていたのだが、単に手が見えなかったという対局後のコメントには驚いた。この緊張感あるハイレベルな闘いでそんな凡ミスが奇跡の展開を生んでい...

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澤村が魅せた数奇な角の活かし方

霜月杯準決勝の模様を綴る。1回戦遠藤春義を"プロ顔負けの手"によって退けた澤村明憲だが、当日2試合目の相手は島田良太。一筋縄にいくかどうか見所十分の組み手となった。ポイントとなったのは銀のように細かく躍動する澤村明憲の▲7九角であった。澤村明憲の筋は6八と5七に金が居て、角を7九に下げても重なるよう...

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霜月準決勝の裏の対戦カードは金澤敏明対鈴木遥一氏

霜月杯準決勝の模様を綴る。1回戦遠藤春義を"プロ顔負けの手"によって退けた澤村明憲だが、当日2試合目の相手は島田良太。一筋縄にいくかどうか見所十分の組み手となった。ポイントとなったのは銀のように細かく躍動する澤村明憲の▲7九角であった。澤村明憲の筋は6八と5七に金が居て、角を7九に下げても重なるよう...

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鈴木遥一VS金澤敏明=「予習研究」VS「先読み」

いずれにしろ、いかにも鈴木遥一氏が研究を準備万全に備えてきている陣形に対して、金澤敏明が時間を惜しみなく使うことでその場で徹底的に先読みしているようで、凄まじい圧力があった。ふと気を緩ますと一気に勝負のつきかねない空気感があった。単純にこれを図で考えると「予習研究」VS「先読み」の闘いなので、鈴木遥...

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一切手を抜かなかった金澤敏明氏への敬意

結果だけで見てみると金澤敏明の完全勝利の格好とはなったが、鈴木遥一を完全に封じて勝ったのではなく、その後も例えば△6二金で△4二金もダメージを相当与えたように感じる。鈴木遥一氏もある程度の想定はしていただろうが、厭な変化があって諦めた感想戦ではやはりそうするべきだったかもしれないという。それと△6二...

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霜月杯長かった3日目の決勝

年初に県外出稽古から戻った澤村と、昨年から後輩の育成に努め指導者としての道に進み始めている金澤氏。往年のライバルであり伊藤流OBの同門同志である。この二人は今年2度目の対局。決勝で合間見えるのは数ヶ月ぶりとなった。今回霜月杯が開かれた川越市内の某会場だが、別室で解説を行い観戦希望者のスキルアップにつ...

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澤村明憲がすぐさま1筋の端歩を指す得意とする展開

▲澤村明憲-△金澤敏明の決勝中盤以降は、澤村明憲がすぐさま1筋の端歩を指す得意とする展開から、金澤敏明の角交換四間の形になった。澤村明憲の作戦はおそらく金澤の出方を伺ってから居飛車にも振り飛車にも対応できるようにするのが狙いだっただろう。今までは金澤が居飛車一本だったのだが、この段階では得意の技を多...

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机上に振舞うが悔しさをぬぐえない澤村

澤村と金澤の決勝戦はその後、定跡形から、若干ゆったりとした展開になったかのように見えた。二人とも年間3勝目がかかっているという事もあってか、必勝を意識するあまり慎重になっているのか、実に長考の際立つ対局となっていた。気がつけば時間帯は夕方に差し掛かる。中盤から終盤にかけて激しい展開を迎えた。金澤敏明...

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金澤敏明が今年年間3勝という金字塔を打ち立てる

2時間弱に及ぶ死闘に終止符が打たれる。結果は澤村の大逆転負け。金澤敏明が今年年間3勝という金字塔を打ち立てた。同様に2勝しライバル対決を制したいと意気込んでいた澤村は落胆の表情が隠せない。いつもは明るい表情の澤村だけに、対局後の様子を見ているのが痛々しかった。澤村は彼らしく、気丈に振舞っていたが背中...

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