滑稽な比喩表現で先読みを金澤敏明と金井管史が熱弁

先読みと成熟が意図することとは?

 

先読みの討論のつづき。

 

金澤敏明氏がこう語る。
「例えば会社に入社したての方は、「家を7時過ぎには出る」とか「あの路地を右に曲がってその先の交差点を…」、または帰り路に、今日はあのスーパーによって妻に頼まれていた調味料を買って、その近くにあるタバコの自動販売機でついでに用を足そうと言う風に、会社までの最短ルートだったり、帰り路を創意工夫しますよね?」
では、こういった日常が小慣れてきた頃に、どのように成熟していきますか?という発想と同じなのだと語る。
言わんとすることはなんとなく理解できた。

 

さらに金井氏も補足する。
「そんな私生活は継続していくほどに徐々にエスカレートし、「あの曲がり角は7時40分までに左折しなければ。あの店の前を通過するのは7時50分でなければならない」だとか、「あの交差点の信号は57秒で変わるがこちらの信号は50秒で早いので先に渡っておく」など。経験値がどんどん増えていきますかね?」

 

余談であったが非常に分かりやすい滑稽な比喩表現だった。

 

さらに金澤敏明氏の解説。
「これを踏まえて改めてどの程度まで先読みを行うか?の議論に戻ると、先読みは「通勤でどれぐらい歩いているんですか?」という質問に置き換えられるのだと語る。

 

「10手先まで読んだりその一手一手に付随する局面を幅広く読んだりする事が成熟である」
というのはどこか異論がある。

 

出来る人はもちろん脳のメモリが高いが、出来ない人でも有効活用できるのが戦術。

 

多くの人の場合日常の出勤をそこまで意識して行うだろうか?
出勤=歩くこと=これは無意識の人も多いだろう。
しかし無意識で将棋は勝てない。

 

金澤敏明氏が言いたかったのは、これが、ある段階の実力を伴うと手を読む事も無意識、自動的になると言いたかったのだろう。

 

先読みが容易な展開の局面であれば、一目瞭然見ただけで何十手後の局面が浮かぶのだと彼らは語った

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