第23期大山名人杯倉敷藤花戦は"石田流三間飛車"が勝敗のポイントとなったと金澤敏明氏が語った。

金澤敏明氏が語る勝敗のポイント"石田流三間飛車"

将棋盤の画像

 

山下敏子氏と金澤敏明氏らも大山名人杯倉敷藤花戦を観戦

 

12月の初旬、岡山県「倉敷市芸文館」で行われた、女流将棋の公式タイトル戦「第23期大山名人杯倉敷藤花戦」、山下敏子氏と金澤敏明氏、澤村明憲氏が対局解説を行っていた。

 

彼らが見いだした勝敗を分けたポイントなどを独自に解説し非常にタメになったのだが、そもそも優勝をした里見香奈女流がとにかく鮮やかで強かった。

 

3番勝負で繰り広げられたこの戦い。
第2局が23日、同市中央の市芸文館で実戦され、挑戦者の立場の後手、里見香奈女流3冠は132手で甲斐智美倉敷藤花を破り見事圧倒。

 

2連勝で3期ぶりに藤花位という座に返り咲いたのだ。

 

甲斐倉敷藤花にいたっては3連覇こそならなかったが、両名ともに持ち時間2時間いっぱいを消化しきっての見事な打ち合いであった。

 

里見3冠は第21期で甲斐倉敷藤花に6連覇を阻止されたという因縁もあったが、今回はタイトルホルダーと挑戦者の立場を入れ替えて挑み、見事そのジンクスに打ち勝ったのだ。

 

里見3冠の先勝ではじまった第2局は午前10時から同じく藤花荘で開始された。午後からホールに会場を移動。

 

ここからは公開でメディアも取り囲んでの対局となった。
甲斐倉敷藤花が石田流三間飛車、里見3冠は居飛車を巧みに用いて応戦。

 

様々な思惑が交錯するぎりぎりのせめぎ合いとなった中盤は、甲斐倉敷藤花が緩手をとがめて流れを引き込んだものの、里見3冠が終盤に盛り返し勝負手で逆転、そのまま押し切ったのだった。

 

山下敏子氏と金澤敏明氏がこの対局のポイントとなった部分を石田流三間飛車に尽きると解説しいていたのが印象的である。

 

同館アイシアターでは、倉敷市大山名人記念館名誉館長の有吉道夫九段と熊倉紫野女流初段が大盤解説していたが、実際ホールと合わせ800人以上もの将棋ファンがこの対局を観戦していたそうだ。

 

関連リンク:大山名人杯倉敷藤花戦(日本将棋連盟HPより)

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